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執筆者の写真Mitsu Itakura

アメリカ・日本 音声メディアを考えてみる Part:01

更新日:2021年5月18日

2018年の6月に「ポッドキャストの黄金時代が来る!?」という記事を書いてからもう3年が経とうとしているんですね!?早っ。


最近何かと話題の音声SNS:Clubhouse (クラブハウス)の盛り上がりの影響もあってか、益々音声メディアへの注目度は高まっているように感じます。


そこでこの機会に改めて「音声メディア」に関しての深堀りをしつつ、今後のブランディングやマーケティング視点で見た音声メディアの活用方法などを考えていきたいと思います。



そもそも、音声メディア(オーディオメディア)とは?


- 音声メディアは大きく分けて4種類


1、ラジオ

  ラジオ局(主に企業)が制作する音声プログラムを電波やオンラインで配信

     例:NPR、Sirius、ニッポン放送、TOKYO FM、radiko


2、オーディオブック

  本や朗読や講演・セミナー音声、教育プログラムなどの音声配信

     例:audible, Google Play, audiobook


3、音声配信プラットフォーム

  音楽&ポッドキャスト:企業やクリエイターが制作する音楽や音声コンテンツをアプリで配信

     例:Apple / Google Podcast, Pandora, Spotify, Voicy, himalaya


4、音声SNS(オーディオソーシャルメディア)

  ライブ配信でのリアルタイムの会話、フォローなどインタラクティブな機能が特徴

     例:クラブハウス、TwitterのSpaces, stand.fm



- 世界で見る音声メディアの浸透率


参考までに、音声メディアの中のポッドキャストを月に最低1回は聞いているという人口の割合を示した世界地図です(これは2018年時点の数字ですが、この比率は年々増加しています。)

カナダは36%と高い比率で、アメリカや中国も25%以上なのに比べて日本は8%と低い浸透率なのが分かります。逆に、日本ではそれほど浸透していない音声メディアだからこそ、今後の発信メディアとしての伸びしろや可能性はまだまだ大きいと思います。

https://www.globalwebindex.com/



アメリカでは音声配信サービスの浸透が早く、2020年には12歳以上の68%、推定1億9,200万人が前の月にオンラインで音声コンテンツを聞いたと答えています。

https://www.edisonresearch.com/the-infinite-dial-2020/



2020年では、12〜34歳は86%、35〜54歳は76%、55歳以上でも42%の人が、前月(月間)オンラインで音声コンテンツを聞いたと答えています。


https://www.edisonresearch.com/the-infinite-dial-2020/



アメリカの代表的な音声メディア


 >プラットフォーム(iTunes ⇨ Music, Podcast, TVに)


・Google Podcast:https://podcasts.google.com/

 >プラットフォーム(Android向け、2018年6月開始)


・Audible(Amazon傘下):https://www.audible.com/

 >本の朗読や教育コンテンツ配信(1995年創業、2015年より日本でもサービス開始)


・Pandora Radio:https://www.pandora.com/

 >音楽レコメンデーション、プレイリスト管理サービス(2000年、カリフォルニア発)


・Spotify(スウェーデン発):https://www.spotify.com/

 >音楽配信プラットフォーム(2011年アメリカ進出、2019年よりPodcast強化)


コメント:

・オープンプラットフォームとしてのメディア

・世界的に生活に浸透している

 

中国の代表的な音声メディア


・ヒマラヤ(himalaya):https://www.ximalaya.com/

 >小説などを音声化、配信者をユーザー投票、配信者(主にプロ)に報酬

 >有料コンテンツが見れる会員制


・ライチFM(lizhi.fm):http://www.lizhi.fm/

 >素人のオリジナル番組が主、インタラクティブ、若者向け

 >ライブ配信や投げ銭機能


コメント:

・クリエイターに報酬が入りやすいシステム

・若い世代に向けたサービスの充実

 

日本の代表的な音声メディア


・Voicy:https://voicy.jp/

 >音声番組配信プラットフォーム(10分間のコンテンツ、企業向けプラン)


・Stand.fm :https://stand.fm/

 >音声配信プラットフォーム(ライブ配信、質問受付機能など)


・audiobook.jp : https://audiobook.jp/

 >日本最大のオーディオブック配信サービス(2007年にFeBeとしてサービス開始、2018年名称改名)


・Dabel : https://dabel.app/

 >日本発の音声コミュニケーションアプリ(2019年1月サービス開始=実はClubhouseより早い!)


コメント:

・英語圏、中国語圏と比較すると日本語のみは規模が小さい

・アプリやサービス内だけでしか聞けない(ガラパゴス化?)

・音声文字起こしや検索機能が強化されるはず

 

- 音声メディアの今後と可能性


マーケティング視点で考える音声メディア


・Youtube(動画マーケティング)はすでにレッドオーシャン

・Spotify, Twitter (Spaces, 音声企業の買収) などの大手企業も力を入れてる

・スマートスピーカー、ワイヤレスイヤホンの浸透

・オバマ元大統領夫妻、キムカーダシアンなどもポッドキャスト番組開始

・エルメス、ディオールなどもブランディングにポッドキャストを活用

・音声検索などの進化(コンテンツとしての資産、探しやすくなる=マッチング増える)



そして今後の企業としてのブランディングやマーケティング視点で考えるなら、音声メディアの中でも断然ポッドキャストの活用をお勧めしたいと考えます。その理由の前に、統計的なデータを見ていきましょう。



アメリカにおいては、2020年で12歳以上の37%:推定1億4,000万人がポッドキャストリスナー(月間)であると言われています。ここ5年間の上昇率も年々伸びているのが分かります。

https://www.edisonresearch.com/the-infinite-dial-2020/



2020年では、12〜34歳は49%、35〜54歳は40%、55歳以上でも22%の人が、前月(月間)に、

ポッドキャスト番組を聞いたと答えています。特に若い世代にポッドキャストが、急速に浸透しているのが分かります。


https://www.edisonresearch.com/the-infinite-dial-2020/



音声メディアの良いところ(ポッドキャスト)


-------- ユーザー視点:

  • スマホなどにダウンロードして好きな時間に手軽に聴ける

  • 何か別の作業をしながら聴ける(運転や通勤、家事、散歩、エクササイズ中など)

  • 日々のニュースを聞いたり、英語の勉強などに最適

  • 時間を無駄にすることなく有益な情報が得られる

  • 世界中の様々なカテゴリーのコンテンツが楽しめる

  • アーカイブされるので過去の音源を何度も繰り返し聞くことができる


-------- 発信者(番組運営者)視点:

  • 動画に比べて撮影や編集が圧倒的に楽なので発信者側のハードルが低い

  • テキスト執筆よりも短時間で収録ができる上に断然情報量が多い

  • 声だけの発信は親密性が高く信頼感を獲得しやすく深く永い関係構築が可能

  • リスナーの創造性を刺激し世界観が伝わるので力強いブランディング効果が見込める

  • 今の時点では動画に比べメディアプラットフォーム上で競合やライバルが少ない

  • 全てのコンテンツをアーカイブして保存しやすく活用方法が幅広い


冒頭で触れた話題の音声SNS:Clubhouse (クラブハウス)の盛り上がりもあり、音声メディアと既存のソーシャルメディアとの融合も進んでいくと予想されます。また、AIを使った自動翻訳や音声検索などの分野でもどんな風に進化していくのか楽しみですね。


次回はPart:02 として、マーケティングの視点で見る音声メディアの活用方法やコンテンツアイデア、そしてポッドキャストのマネタイズ方法などのお話をしたいと思います。お楽しみに!




最後に一応、ゼロハチロックのポッドキャスト番組ご紹介。

1%の情熱ものがたり


1%の情熱ものがたりは、海外に在住の日本人を対象とした対談インタビュー形式のポッドキャスト番組です。


海外に住んでいる日本人は、日本人総数のわずかに1%!海外進出や起業を果たしたビジネスオーナーや経営者、また各業界のプロフェッショナルへの対談インタビュー。 日本の未来を背負うグローバル基準のプロフェッショナル達の仕事哲学とそこに燃える情熱に迫ります!





企業・個人のブランディングとしてポッドキャスト番組をご検討中であれば、「今」が始める時です。競合が少ないと言える状態で、参入をいち早くすることによる先行者利益は大きいはず。


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Posted by mitsu

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